vol64 2017年冬号

首都圏《運命の10年》をリードするさいたま市政に!

「もっと身近に、もっとしあわせに」を感じられる都市に!

2月定例会-代表質問で大きな成果!

 2月定例会は、5月の市長選挙を前に対決モードの自民党市議団“強硬派”の強い意向もあって、施政方針説明や当初予算議案上程が初日からずれこむ波乱のスタート。
 清水市長は施政方針で今後の10年を首都圏全体が人口減少に転じる中で持続可能な発展に向けた基盤整備の好機とする《運命の10年》として、「東日本を連結する対流拠点都市」「上質な生活都市」「高品質経営市役所」を目指す方向が示されました。

写真:施政方針説明をおこなう清水市長
▲写真:施政方針説明をおこなう清水市長

 民進改革市議団の代表質問に対する答弁では、子ども・子育て分野について、貧困の連鎖防止に向けた市独自の子どもの貧困実態調査と計画策定の実施が(vol.62参照)。関連して小学校4〜6年生を対象とする中央区独自の学習支援事業も紹介。また、妊娠期から子育てまでの“切れ目のない”支援策をおこなう子育て世代包括支援センター設置も中央区などモデル事業の成果を踏まえて全10区で前倒し実施も表明されました。今後はその充実が望まれます。
 わが会派ではその他にも、基本政策『市民と共に明日を創る』を踏まえて、主権者(市民権)教育やLGBT政策などでも積極的な提言をおこないました。詳しくは議会HPをご参照ください。

新年度予算-合併以来最大規模!

 平成29年度予算は、全会計【一般・特別・企業】の合計で9,897億円(前年度比761億円。8.9%増)。
 一般会計でも今回の“目玉”である県費負担教職員給与負担等の移譲関連経費(476億円)(vol.63参照)を除いても過去最大規模。歳出の柱となるのは東日本の中枢都市形成に向けた再開発事業・子育て支援・高齢者の健康促進など。歳入では市税収入2,314億円と過去最高を見込むとともに財政調整基金の取り崩し(H28年度末176億円?29年度末89億円)や市債発行も増額(H29年度末市債発行残高2,599億円)する事でプライマリーバランスは80億円の赤字見込み。今回、市長が積極予算を組んだ意欲は評価できるものの、今後の財政運営のかじ取りには慎重さも必要です。

委員会での質疑風景
▲写真:委員会での質疑風景

 国際自転車競技大会開催事業(ツールド・フランス・さいたまクリテリウム)については自民党“強硬派”が契約の在り方を問題視。上程時期を遅らせた当初予算では大会開催関連経費(約3億4,300万円)相当は一旦、財政調整基金に積み立て、民間移行に向けた調査費(400万円)のみを市が自ら“修正”計上。その後、契約については予算審査と切り離し引き続き調査を行う事で議会との調整がなされ、同経費は改めて補正予算として追加上程されました。
 2月定例会終盤には自民党市議団が分裂(P.2参照)するという劇的な展開があり、当初予算及び上記補正予算は賛成多数で可決成立となりました(自民党“強硬派”は退席)。民進改革市議団は第一会派として議会正常化のために今後とも力を尽くしてまいります。ぜひご意見をお寄せください。

(文責・高柳俊哉)