vol62 2016.11

子ども・若者の未来に向けて、いま私たちにできることを!

子ども・若者の未来に向けて、いま私たちにできることを!

9月定例会-会期延長で一般会計決算不認定に!

 9月定例会は決算議案審査が中心。平成27年度一般会計は歳入総額約4,585億円・歳出総額約4,479億円と、さいたま市誕生以来二番目の高い数値に。実質収支は連続黒字を達成しているものの、財政硬直度を示す経常収支比率は95.6%と高止まりに。持続可能なまちづくりに向けて、事業のスクラップ・アンド・ビルドは必要です。
 今回、一般・特別会計決算議案は自民党が大規模イベント所管部署の残業時間の多さを理由に反対。民進改革では健全財政維持や少子高齢化対策を評価し(P.2参照)認定を主張しましたが、決算委員会に続き本会議でも賛成少数 で不認定と決しました。
 もちろん〈ワーク・ライフ・バランス〉の観点からも長時間勤務縮減が重要な課題であることは当然です。しかしそのためには構造的要因を冷静に分析することが必要であり、目立った部署をバッシングすることが真の課題解決にどれほど有効であるのかは疑問です。
 今定例会は緊急質問などでの混乱もあり、59日間という異例の会期延長となりましたが、私たちは政局的思惑を超えてこの問題にとりくんでいきます。

写真:委員会にて
▲写真:委員会にて

子どもの貧困対策-<負の連鎖>を防ぐ取組みを!

 子どもの貧困対策推進法では、国・自治体に教育支援・生活支援・保護者に対する就労支援・経済的支援、調査研究のために必要な施策を講じることを規定しています。子どもの「相対的貧困率」*は16.3%に達し、6人に1人が貧困ラインを下回っているとの調査結果(2012年)もあり、世代間の〈負の連鎖〉を防ぐ取組みが求められています。
 『子どもの貧困対策大綱』では「学校をプラットホームとした総合的な子どもの貧困対策」をうたっています。わが会派は今回の代表質問で具体的対策推進に向けて改めて市独自の実態調査実施を訴えましたが、残念ながら前向きな答弁は得られませんでした。
 そうした中、議会では「就学援助制度の改善を求める決議」「給付型奨学金創設を求める意見書」を全会一致で採択し、市や国に対する強い要請を行いました。また、会派としても将来世代も住みやすいまちづくりに向けて平成29年度予算編成及び施策に対する要望書を清水市長に提出。来年は市長選挙の年ですが、どのような予算編成をおこなうのか注目です。

写真:W.ポン二ミット《時間の道》
▲写真:W.ポン二ミット《時間の道》
 

蒸気機関車(SL)「39685」-車体部分一部保存へ!

 旧与野市役所=中央区役所脇に1972年から保存展示されていた蒸気機関車「39685」は老朽化が著しく脱線・転倒の危険性があるため解体撤去を実施。
 子どもの遊び場ともなり長年、地域に親しまれていたために寂しさはありますが、安全確保が最優先です。今回、中央区選出全議員で区長に車体部品一部保存を要望し、前向きの回答を得ることができました。与野本町小複合施設内設置予定の郷土資料館での展示が楽しみです。

撤去前の蒸気機関車
▲撤去前の蒸気機関車

(文責・高柳俊哉)